第三種電気主任技術者試験合格までに行った勉強法

第三種電気主任技術者試験合格までに行った勉強法

第三種電気主任技術者の試験に合格しました。こちらの試験は経済産業省が行う国家試験です。今回はその合格体験談を書いていきます。

第三種電気主任技術者試験合格までの道のり

第三種電気主任技術者資格の合格には、4科目合格する必要があります。理論・電力・機械・法規の4科目です。この資格は科目合格制を採用しており、全科目一度に合格する必要はなく、一度科目合格すれば最大2年間はその科目は合格扱いとなるので、その合格扱いの間に4科目合格すれば資格の合格となります。

私は一発合格はできませんでしたが、2回目の試験で全科目の合格を果たしました。1年目には理論・電気・機械を合格し、2年目に法規を合格しました。私の勉強期間は4~8月の5か月間で試験は毎年9月第1週の日曜日に行われます。

合格時の点数は、理論96/100、電力88/100、機械65/100、法規66/100(1年目は55/100)でした。合格点はそれぞれ60点前後でした。

使用した参考書・問題集

  1. 電験第3種ニューこれだけシリーズ これだけ理論(電気書院)
  2. 電験第3種ニューこれだけシリーズ これだけ電力(電気書院)
  3. 電験第3種ニューこれだけシリーズ これだけ機械(電気書院)
  4. 電験第3種ニューこれだけシリーズ これだけ法規(電気書院)
  5. 電験3種過去問マスタ 理論の15年間(電気書院)
  6. 電験3種過去問マスタ 電力の15年間(電気書院)
  7. 電験3種過去問マスタ 機械の15年間(電気書院)
  8. 電験3種過去問マスタ 法規の15年間(電気書院)

科目毎の勉強法

理論科目の勉強法

理論科目の勉強は、私自身が理系出身で大学入試や大学の一般教養科目で電気工学や電磁気学を学んでいたので、基礎は身についていました。そのため、上記①の参考書を1週読み終えたらすぐに⑤の問題集を解き始めました。半分以上が高校物理の電磁気の内容なので、理系出身の方はスラスラ解けるはずです。

高校物理では出ない3相の問題は初めて学びますが、ほとんど同じ問題で数値を変えたような問題ばかりなので、例題の解法を覚えたら過去問で実践演習を積めば合格点に到達します。文系または高校物理を履修していない方は、物理よりもまず高校数学の三角関数をマスターすることに努めてください。

sin,cosといった三角関数が当たり前のように使われていますので、こちらが理解できていないと理論科目は合格点まで達するのが難しいでしょう。

電力科目の勉強法

電力科目は、まず特殊な公式の暗記から始めます。②の参考書を3周しても全部の公式は覚えきれませんでしたが、⑥の過去問での演習でなんとか身に付いた感じがしました。電力科目は、公式を暗記してそれに数値を当てはめて解答を導く問題と、完全に部位や内容を丸暗記していないと解答にたどり着かない問題に分かれています。

毎年公式に当てはめる問題と完全に暗記しないと取れない問題の割合が半分くらいで出題されていますので、こちらは暗記すべき事項はなるべく早く対処すべきです。私は8月に入ってから暗記する箇所に取り掛かりました。過去問と数値を買えただけの問題が出題されることが多いと感じました。

機械科目の勉強法

機械科目は電験3種受験生が一番合格できない科目となっており、科目合格率も4科目中一番低いです。私が行った勉強法は③の参考書を読んでから⑦の問題集を解くといっただけです。実際に解いてみると、出題形式が異なるだけで問われている箇所が同じなので対策は練りやすかったです。

しかし合格点ギリギリだったので、言い訳になりますがB問題(計算して解答を導く問題)が計算を要さない4択であったので、大きく失点してしまったからです。でも過去問だけでも傾向はつかめるのでそれを取れば合格点は達することは可能です。

法規科目の勉強法

法規科目について、この科目はほぼ暗記して点数を取る科目ですが、年度によっては計算問題が出題されることがあります。合格時の勉強法は④の隅から隅までひたすら覚えていくといった、原始的な勉強法です。

その理由ですが、この法規は私が受験する前までは過去問の類題が出題されるまたは同一の問題が出題されるといった非常に難易度が低いとされていた科目でした。ところが私が受験した1回目の法規は、見たことも聞いたこともない内容の問題ばかりで、知っている内容である問題が少ない状況でした。

しかも過去問の中にもないのは当然ですが、購入していた参考書にも記載されていない内容が数問混ざていました。正直対策の練りようがないと思いました。

しかし、受験で一番やってはいけないのは、途中で参考書や問題集を別の新しいものに変えることです。このようなことは不合格につながるというのは、大学受験の時から言われてきたことだったので、私は1年目と同じ参考書と問題集を使うことに決めました。

2年目の法規科目だけの受験では、④の参考書をひたすら読むことから始めました。隅々まで読みまくり、⑧の過去問は問題と答えを暗記するくらい解きました。法規の出題内容は、「電気設備の技術基準の解釈」という本から出題されるとありますが、こちらを読むのは合理的ではないと思ったため、1年目と同じような勉強を行いました。

その結果は、やはりギリギリの合格でした。この科目は知っていれば解ける、知らなければ運任せになってしまいますので、現在の対策はどうしたらいいか自分ではわかりません。ですが合格点ギリギリは取れる勉強と言えます。

まとめ

電験3種は合格点を取れば合格する試験です。したがって、この資格を取得しようとしている受験生の皆さんに言いたいことは、全科目満点を狙うような勉強法はすぐにやめましょう。科目別で合格点さえ取ってしまえば合格となるので、時間を費やす科目を自分で認識して、そこを重点的に勉強しましょう。

世間一般では機械科目が合格点に達せずに諦めてしまう受験生が多いとされていますが、私のように機械科目は一発合格で、簡単とされている法規科目で足を引っ張るということもあります。受験生それぞれの現段階での得意不得意があると思いますので、他人またはネット上で言われていることは気にせず、自分のスタイルを貫いて受験勉強に励んでください。

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