福祉業界の基礎知識ゼロの状態から社会福祉士に一発合格できました。

福祉業界の基礎知識ゼロの状態から社会福祉士に一発合格できました。

この記事では、大学も仕事も福祉とは一切関係ない分野で、基礎知識ゼロの状態からどのようにして受験資格をゲットしたのか。そしてどのように勉強すれば一発合格できるのかを紹介していきたいと思います。

社会福祉士の受験資格を得る方法

社会福祉士は誰でも挑戦できるわけではなく、一定の条件を満たしていなければそもそも受験することができません。詳細は「公益財団法人 社会福祉振興・試験センター」で確認してください。福祉系の大学卒でもなく、福祉系の実務経験もない場合は、まずは基礎科目、指定科目を履修しなければならず、施設での1か月間の実習が必要となります。

そこで、働きながら科目を履修し、実習も受けられる専門学校を探しました。大原医療福祉専門学校の通信課程では、1か月の実習を4か月に分割し、1か月につき1週間の実習を4か月続けて行うというやり方ができると知り、入学を決めました。

1年半、通信課程で勉強

およそ1年半、通信課程で勉強することとなります。科目によりますが、基本的には1科目につきレポートを2回提出、マークシート課題2回提出という形です。そのほかに2か月に1回ぐらいのペースで、土日に専門学校に通い、座学やグループセッションを行います。

通信課程を選んでいる人は社会人がほとんどです。年齢層も幅広く、就いている仕事も様々なので、グループトークでは面白い話が聞けますし、同じ資格取得に向けて頑張る仲間と出会えるわけですから、お互い切磋琢磨しあい、確かに土日は潰れてしまうことにはなりますが、大変貴重な時間を過ごすことができました。

半年後に実習

実習に出るのは半年後ぐらいから可能になります。さすがに基礎知識皆無で実習に行っても何も身につかないまま時間が過ぎていきますので、少しぐらいは学んでからというわけです。老人ホーム希望、社会福祉協議会希望、児童福祉希望など、叶うかどうかは状況次第なのでなんとも言えませんが、希望先は一応聞いてもらえます。

医療ソーシャルワーカーになりたい

私は医療ソーシャルワーカーになりたいと思っていたので、病院での実習を希望しました。病院実習はかなりきついと言われ、何度も意思確認が行われましたが、揺らぐことなく医療機関を希望しました。何度か担当講師から「実習先がなかなか見つからない」という状況報告はメールでもらっていたので不安でしたが、1年目の年明けぐらいから無事医療機関での実習を受けることができました。実習は確かにきつかったですが、やはり資格は取ったほうがいいなというモチベーションの向上にもなり、いい経験でした。

卒業試験に合格で社会福祉士の受験資格ゲット

1年半後ぐらいの9月に卒業試験が行われ、無事合格するとようやく受験資格ゲット、ということになります。卒業試験は当然ですが全19科目の全範囲となりますので、具合が悪くなる程度に勉強しました。具体的には7月ぐらいから毎日最低でも2時間、土日は6時間です。

19科目もあるうえ、全科目が丸暗記ものであるため、ごまかしがきかないのです。計算問題もありませんし、自力で考えて答えにたどり着けるものは100問あっても2問ぐらいです。歴史、法律(改定過程も含む)、事例など、頭が痛くなりますが、時間をかけなければ身につかない感じではあります。

社会福祉士の受験勉強方法

専門学校の修了試験は受験資格を得るのが目的、とはいえ、これで本番に向けた基礎知識が身につくというのは間違いありません。ただし、あくまで基礎です。この状態では正直本番には太刀打ちできません。修了試験直後に受けた模試では散々な結果に終わりました。10月からは国家試験に向けた勉強を始めることとなります。

必須の3冊を購入

まずは中央法規出版の以下3冊を購入します。

  • 社会福祉士国家試験受験ワークブック2018(専門科目編)
  • 社会福祉士・精神保健福祉士国家試験受験ワークブック2018(共通科目編)
  • 2018社会福祉士国家試験過去問解説集

メディックメディアも人気はありましたが、中央法規出版の解説の多さには敵いません。誤植も少ないと専門学校からおすすめされていました。確かな情報でコツコツ勉強するのが、この資格試験の合格には必要ですので、ぜひ中央法規出版のものをそろえることをお勧めします。

ワークブックはあくまで「わからなくなったときに調べる辞書」として使います。ワークブックを熱心に読み続けたら、そのまま受験当日になってしまいます。効率よく使うことが重要です。

過去問は最低3回は解く

過去問を最低でも3回は解いてください。私は10回は解きました。このとき重要なのが、「なぜこれが正答で、なぜ他の選択肢は間違いなのかを自分の言葉で説明できるようにすること」です。過去問を解いていたらわかりますが、全く同じ問題が出ることはありません。なので、過去問自体をきれいに解けるようになったところで意味はないのです。

なぜこれが合っていて、これは何がどういけないのかを説明できれば、試験範囲は同じなわけですから、似たような出題の仕方をされたときに答えにたどり着けることができるようになります。過去問を解いている最中に、過去問集の答えを読んでもいまいちわかりにくいなと感じたらワークブックを開いてください。これで知識を深めて定着させます。

応用力を身に着けるため、追加で1冊購入

3回以上過去問集を回して自信がついてきたら、年明けぐらいから「社会福祉士国家試験模擬問題集2018」を購入して10回ぐらいやりこみました。

過去問集でベースができてきているので、勘に頼るのではなく、意味が分かったうえで答えを見出すことができるようになってきているはずです。

勉強時間

10月以降、受験当日までは平日で3時間、土日は8~10時間勉強していました。お風呂に入っている最中も、自分でまとめたメモを読んだり、空き時間を見つけて工夫しながら勉強していました。

試験結果

午前に11科目で2時間15分、午後に8科目で1時間45分となります。計150問です。社会福祉士を含め、国家試験で重要なことは「おかしな問題は心置きなく無視すること」です。試験製作者にどういう意図があるのかよくわかりませんが、オタクでなければ解けないのではというぐらいマニアックな問題が毎年いくつかでてくるのです。

これらに時間をかけるだけ無駄ですから、「当たればラッキー」ぐらいに思って適当に番号を塗って飛ばす。これが重要です。社会福祉士の試験は1分につき1分30秒のペースで解いていかなければ時間内に終わりません。飛ばす勇気を持ってください。
試験当日は非常に緊張しましたが、マークシートなので、塗り間違わないように慎重に進めているうちに集中力も高まり、午前、午後ともに20分程度早く終わりました。「あれ、過去問より簡単だったな」と思いました。

合格基準点は99点で、126点を取って合格しました

合格発表までは不安な日々を過ごしていましたので、ネットで自分の番号を見つけたときは大喜びしました。

試験に受かるためには

例年は合格基準点が86点や88点です。それから比べたら10点以上もボーダーラインが跳ね上がっているので、試験直後の「簡単に感じた」というのは間違いではなかったようです。試験委員のメンバーが大幅に変わったのが原因のひとつと思いますが、基本的なことを問う問題を確実に取れるようにしておけばボーダーがどうあれ、合格できるだけの点数は取れますから、こういったボーダーギリギリ合格を狙うのではなく、文句なしの点数で合格できるよう積み重ねていくのが重要です。

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