MBAを取得するために会社を辞めて通学した大学院での勉強方法
- 2018.07.08
- ファイナンシャルプランナー
MBAを取得するために社会人向けの大学院に通いましたが、未経験のファイナンスと財務の知識をどうやって身に着け、
そして、どう乗り越えて卒業したのか書いてみたいと思います。
勉強方法とMBAを取得しようと思った動機
知人にたまたま大学院の説明会に呼ばれ、実際に説明会に参加し、企業価値向上論や、バイアウト、M&Aなどの話を聞いて、
「これは勉強して身に着けたほうがよい!」と思い受験をすることに決めました。
最短で2年間の通学が必要でした。社会人向けのコースでしたので、仕事をしながら通学することが可能だったのですが、シラバスを読む限りでは、とても勉強時間を確保するのが難しいと考え、学業に専念するために仕事を辞めて入学しました。
教官との面接
筆記試験は無かったのですが、論文形式で志望動機を提出し、実際に教官と面接を行う必要がありました。今までにどんな仕事に携わって来たのか、どんなことを研究テーマとして取り上げたいのか、過去に勉強した事をまとめる必要がありました。
私は、過去に論文を出したことがありましたので、そちらを添付しました。
また、書類で合格するために、勉強した本をリストアップしました。面接では論文のモチベーションについてかなり深くアプローチしました。
面接結果
面接結果は合格でした。晴れて入学が決定しました。
難しかったところ
過去にファイナンスを勉強した事がなかったため、とにかくたくさんの本を読みました。大学院の教授が出している本は
ネットで探しまくって、手に入るものはすべて購入して読みました。
また、ファイナンスで有名な本を、知人に教えてもらい、そちらも熟読しました。本をたくさん読むことで、大学院では何を勉強するのかなんとなくイメージが湧きました。
大学院での様子
晴れて合格したものの、周りの同級生は銀行員やバイアウトなど、ファイナンスの専門分野で働いている方ばかりで、初めの1年は正直なところ、何を聞いても中身を理解することができませんでした。
英語の論文を読まされることも多く、英語の専門用語も調べる必要があり、とにかく大変でした。毎日朝早くから勉強ばかりしていました。
授業は夕方から
授業は夕方から始まりますので、自宅か大学の図書館で勉強して授業に臨みました。とにかく山のように宿題が出るので、こなすのが大変でした。どの宿題もとても難しく、同級生同士で土日に大学に集まり、勉強会を開いて仲間で宿題を解くというのがルーチンとなりました。
数学の知識も高いレベルで求められるため、受験生向けの参考書を買って不足している知識の底上げを図りました。ところが、どんなに勉強しても糠に釘状態で、1年目の期末試験ではことごとくボロボロの成績を取ってしまいました。
何とか単位を取得し、論文提出
2年目で、落とした単位を復習のようにもう一度勉強すると、急に門が開いたように知識がスムーズに入っていくのを感じました。周りの仲間はほとんど1年目で単位を取得してしまっていたため、2年目は少し孤独感を味わいましたが、なんとか最低限の単位を取得し、最後の課題である論文提出までこぎつけることができました。
論文も、実証検証を必ずしなくてはいけなかったので、これも大変な作業でした。パソコンを3台ほど起動し、それぞれのマシンにプログラムを走らせて分析しました。
同期との協力がなければ
同期とは仲が良かったので、分からないことは詳しい人に聞いて助けて貰いました。協力がなければとても卒業することはできなかったと思います。
実際に、あまりに難しすぎてあきらめた講義も幾つか存在しました。そんな時は激しく落ち込んで、勉強が却って手につかずぼーっと過ごすこともありました。
正直なところ、一年生の最初の試験の結果を見たときは、仕事を辞めて入学したことを後悔し、焦りと鬱状態が入り混じって
気分が落ち込んだものでした。
単位を取得するコツ
1年目は単位をたくさん落としてしまったのですが、2年目は、1年生の時に優秀な成績を取っていた同期のノートを借りました。論点がまとめられていて、勉強の仕方の修正を図ることができました。
後から分かったことですが、すべてが分からないことだらけで、効率の悪い勉強をしていたようでした。期末試験も、2度目となると、おさらいをしているので比較的簡単に解くことができました。
仲間との連携
入学してすぐに、チームビルディングといって、同期が仲間意識を持って同じ目的を持てるようにする日が1日ありました。そこで、初めて会った同期の顔と名前を覚え、ミッションをクリアしていく過程で打ち解けることができました。
もともと、何かを人に頼むのが苦手な性格だったため、1年目は少し遠慮しながら同期に質問などをしていたのですが、2年目はもう後がないため、すがりつく思いで、各講義ごとに詳しい人にどんどん積極的に質問して教えてもらいました。仲間がいなければ、私一人では卒業して修士課程を卒業することは難しかったでしょう。
プライドを捨てる
プライドを捨てるつもりで、ファイナンスが分かる漫画であったり、初心者向けの本をどんどん購入しました。今思うと一般常識だったのではとも思いますが、数学でも、簡単な本を購入してコツコツと基礎を作り上げました。
自分が得意だったこと
プログラムの知識
実証検証をするにあたり、プログラムができないと、実証検証できる論文テーマはかなり限られてしまいます。私が当初やりたいと思っていた研究は、入学してから、データがないことが分かり、2年の後期になって、急遽論文テーマを差し替えました。
ひたすらプログラムを走らせて分析することができたため、なんとかぎりぎりの時間内でも卒業発表に間に合いました。教授には、一度「今年度の卒業は諦めるように」と勧告を受けたのですが、それが却って私の心に火をつけたようで、人が変わったように分析アプローチをしました。
プログラムの中でも不得意な分野がありましたが、それも同期に詳しい人がいたため、相談に乗ってもらいました。
プレゼンスキル
もともとが営業職だったので、論文発表のプレゼン資料の作成や発表は、緊張することもなく、特に練習しなくても、ぴったりと時間内に収めて分かりやすく発表することができました。
これが、卒業をクリアするにあたり教授会で好評だったのではと思います。どんなに研究テーマが立派でも、発表がボロボロでは卒業するのは難しいと思います。つまり、卒業にあたり、必要最低限のプレゼンスキルが求められるということです。
まとめ
以上が簡単な大学院生活のまとめになります。余談ですが、社会人しか入学できないため、秩序のとれた環境で勉強することができました。そして、一旦社会人になったものの、学生証があるので、みな学割を使ったりして、懐かしい学生気分を味わう楽しみがありました。
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