証券ビジネスでの活躍に必須の証券アナリスト二次試験の合格体験記

証券ビジネスでの活躍に必須の証券アナリスト二次試験の合格体験記

証券アナリストは投資銀行や証券会社の特に法人向けのビジネス、または金融機関の運用関連のビジネスに携わる人は、是非とっておきたい資格です。こうした業界への転職にも大変役立つ、そして何と言ってもこれらの仕事を行う上で必要な基本的な知識が身に付くのもポイントです。

証券アナリストは一次と二次があります。今回は証券アナリスト会員になれる二次試験の私の合格までの道筋と共に、私が行った勉強法などをご紹介します。

一次試験合格後、秋口より二次に向けて対策開始

まず、話はマーク式の一次試験を全て通したところから始まります。私は確か夏場に一次試験の合格を決めました。二次試験は翌年春とまだ10ヶ月程度ありましたので、さすがに焦ることなく、秋口くらいから勉強をこつこつ始めました。
とはいえ、私はすでに証券会社で働いており忙しく、しかも0歳の子供がいたので、勉強する時間はそれほどとれず、夜や土日にコツコツやる形になりました。

前半の使用参考書は「TACの総まとめテキスト」

まずは、二次対策向けのテキストを読んだり、ノートにまとめたりして勉強しました。
協会からもらえる公式テキストははっきり言ってとても眠くなる作りなので、私は掲題の「TACの総まとめテキスト」を購入しました。

職業倫理以外の3科目をそれぞれ購入し、通勤時には必ずどれか一冊を鞄に忍ばせ読み進め、家ではノート等に自分なりにまとめる、という作業を繰り返しました。ちなみに最新版ではなく、一年前のを中古で購入しました。1冊100円とか、新版より非常に安く手に入ります。また、一年度前くらいなら内容は特段変わらず、あまり影響はなかったです。

着々と進めていき、2月くらいには一通り終わりました。ちなみに職業倫理については公式教科書と過去問だけで乗りきりました。これは会社のコンプライアンス研修と重複する内容もありましたし、常識で考えればわかる問題も多かったためです。但し、職業倫理は一定以下だと他がどんなに高得点でも不合格という制約があるので、証券会社勤めでない人は、もう少し対策を打つことをおすすめします。

過去問に着手。やっぱり「TACの過去問題集」を使用

年度末から残りの期間は過去問の解き込みを中心に行いました。三ヶ年分を2周ずつ解いていきました。はっきり言って債券のフォワードレート周りの問題は非常に難しく、正直最後までほぼほぼ解けなかったですが無視。計算より文章の記述でいけるやつをまずしっかり記入するようにしました

証券アナリストの二次は合格点が半分程度と意外に低い、計算問題は課程も書くもの、答えだけ書くものがあり、そのほか文章で答えるものも多く出題されます。記述文章が多いものは中間点が期待できますので、ここを「なに書けばいいかもわからない」状態にはならないように心がけました。

私は大学が経済や商学を専門領域としていましたので、本丸の証券分析以外の2科目はあまり苦労せず解けました。一般的に企業分析は難易度低めなことが多く、狙い目ですが、配点は証券分析が一番高いので、勉強のバランスの取り方に注意しました。
職業倫理は、やはり問題を解いても難なく行けそうでしたので引き続き対策は薄めでした。

万全の対策で本番へ

債券の一部難問は何度やっても解けませんでしたが、そのほかは過去問については完璧にした上で本番へ。6月の東大で受験しました。この試験結果的に合格したのですが、とても頭と体力を使う試験です。私も準備万端だったのだすが、終わったあとは疲労困憊でした。

試験時間が限界の長さ。210分×二セット

まず、受験生に立ちはだかるのが試験時間。何と午前午後210分、三時間半ずつの計七時間。本当に一日がかりで、大学センターや二次試験と違いあいだはお昼休みしかないのでとてもしんどいですし、ペース配分、解く順番については気を付けた方がいいです。

終わったあとは、その日はなにも書きたくなくなりました。職業倫理以外の三科目は、午前、午後それぞれ混ざって問題に出てきますので、解きやすいやつからさくさく解きました。職業倫理以外はどれを何点取ってもトータルで合格点なら大丈夫なので。
お昼休みは東大の食堂を人生で唯一使いました。普通のフライと麻婆豆腐がつく謎のセットだったと記憶していますが、まあ良い栄養補給にはなりました。

長時間試験のはずなのに時間が足りない!圧倒的記述量

さてこれだけ時間があればさぞ時間はあまるだろう。私は始める前そう思っていましたが、時間はぴったり、いや、足りませんでした。問題は私の時は午前午後大問9つずつ。いずれも記述問題だらけで、鬼のように鉛筆を走らせ続けた気がします。

それだけわからない問題が少なかったということで、前述の債券の問題だけは1つ全くわからないものがありましたが、それ以外は少なくとも手の付く問題でした。最大の敵は時間。とにかく書きに書き続け、考えては書き続けを午前210分、午後210分絶え間なく続けました結果、前述の通り終わった頃にはへとへとでした。

合格点は大体50%。書き続けた人は大体受かる

常識的アナリスト試験はこのように時間と私の速記力の一騎討ちとなりましたが、結果は合格。自身の得点率はわからないのですが、試験自体は50%も得点すれば受かるようで、会社の先輩いわく「時間一杯書き続けた」というような人は空欄が多少残ってても大体受かっているイメージとのことでした。

私も債券の大問1つの大半と、他は部分的に解ききれない問題が多少ありましたが結果として運よく合格できました。確かに、書けるだけ書きまくることが合格の鍵だな、と感じました。

結局は協会から発行される参考書を早々に諦め、TACの参考書と過去問を使ったことが合格への近道となったと感じています。また、前半の、普段は読み、時々ノートにまとめながら勉強するというやりかたも知識の定着に役立ちました。本番は本当に記述記述で辛い試験ではありますが、このようにがむしゃらに書けるほど問題が解けるのであれば合格は近いようです。諦めずに皆さんも書き続けられれば、きっと合格できるでしょう。

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