公認会計士資格試験に合格するための勉強方法

公認会計士資格試験に合格するための勉強方法

公認会計士試験て、難易度が高い年と、そうでない年と差異があります。また、出題範囲も年々難易度が増えてきています。しかしながら、大手監査法人では「社会勉強」を一般上場企業クライアントに持つ監査法人での仕事であり、公認会計士試験取得者に対する活躍分野は年々増えているのが現状です。

また一度公認会計士試験に合格しておくと、「税理士試験」は「免除」されること、税理士試験が、科目合格制度を採用している関係で、税理士試験にて合格し、税理士資格を取得するのは、現実的ではないことが認知されつつあり、公認会計士試験を目指す人は増えていると思います。

ここでは、公認会計士試験の合格に必要な「方法論」を、できる限り要約して、お伝えするものです。

公認会計士資格試験は、なるたけ1、2年で合格する

公認会計士試験を目指している間は、多くの方が「無職」で勉強に努める方が普通です。そこで、「資金的限界」を充分に意識して、親の負担、自己の預金であるとしても、生活資金の負担を減らすことを意識しましょう。
できれば、手元資金500万円あって、自宅で生計を営むのが、ベターです。

多くの人が「合格体験記」を書いていますが、できたら本屋で「立ち読み」くらいはしておきましょう

公認会計士試験を目指す「きっかけ」が記載されています。多くの受験生が、監査法人での一生を送ることを考えていなくて、「独立したら、こういうことをしたい」、、、上場企業の社外取締役など、会社法制定後、公認会計士に有利な法制度がどんどん増えており、あなたのやる気で仕事は増えると思います。

ここで、「私は、一般企業でヒラのサラリーマンでよい」とか「国家公務員を目指したい」とか、明確な意図がある人は、公認会計士試験を勉強するのは、はっきり言って「無駄」です。そのため、どのような社会人ライフを送るか、まず試験生活に入る前に、明確にしておきましょう。

公認会計士試験の勉強方法について

科目は最近増えつつありますが、数字や数学を使う「簿記」「財務会計論」「原価計算」「経済学」と、ほとんど理論文章を書く「会社法」「経営学」「監査論」などの区分に分かれます。

「簿記」「財務諸表論」「原価計算」「経済学」は、まずこの試験で、最も好き嫌いが出る分野です。なぜなら、「数字」にて「解答」を記載するので、露骨に得点差が出てきてしまうからです。

簿記

簿記は連結会計を含め、計算力を高めるようにしましょう。Tacなどでは、いつでも「答案練習会」は開催されているので、積極的に参加しましょう。財務諸表論は、財務諸表規則と会社計算規則の「理論」を同時にマスターしなくてはなりません。理論を書かせて、それから「こういう仕分になる」というパターンが多いので、理論と計算の整合については、十分に合理性を保てるよう気を付けましょう。

原価計算

原価計算は、この中ではやや異色です。一般企業では「物流系」の知識は、メーカーでないとマスターできませんが、一般企業を経験していない受験者に、問いかけてきますので、早く問題に”なれる”ことです。

損益分岐点分析・直接標準原価計算

損益分岐点分析や、直接標準原価計算にて、「この利益を生み出すために必要な売上高は、いくらか?」とか、大規模投資の意思決定計算について、いくつも問いが投げ出されます。はっきり言って「物流の考え方」を知っておくことが重要です。できたら、物流系の会社が記載しているノウハウ本を読むのも、一つの手段です。

経済学

経済学は、ミクロ経済学とミクロ経済学とで考え方が異なります。数学が得意であれば、ミクロ経済学で主張する「厚生経済学」において、最大の目標とされる「パレート最適性」とか、必ず均衡点が存在する「ブラウワーの不動点定理」とか、マスターは無理でも「かじる」ことはできます。必ず数学計算を用いたかんたんな「均衡分析」とかは出題されます。連立方程式は得意にしておきましょう。

マクロ経済学

マクロ経済学は、計算はあまり出てきません。古典派、ケインズ派、新古典派と、マクロ経済学の流れは来ていますが、この大枠をまずマスターしましょう。

理論を出されたらつらいですが、単純に「乗数効果」を計算せよとかいう問題が出題されれば、儲けものです。かんたんな数学で解決できます。理論系の学問は、まず会社法>監査論>経営学、と重点を置きましょう。

会社法

会社法では、いろんなセグメントがあり、「資金調達」「会社の組織」「株主総会」「取締役と、その責任」「監査役、社外監査役」と「委員会設置会社」と、多岐にわたり理解を要求されます。

近年の事例では、連結会計を利用して、不正や誤謬を隠ぺいして「粉飾」になった、という事例が多いようですから、「内部統制組織について」理解が必要です。

監査論

監査論では、監査意見とは何か、公認会計士は、表明する意見について、どのような責任を持つか、現在の不正会計に対応して、解決するために必要かつ十分な監査手続きを見つけなさい、という問題が多く出題されます。ここで監査意見を表明する「監査法人」の「人的要件」(独立性)については、何度も出題されますので、「サブノート」を作っておいた方が良いでしょう。概ねパターン化された出題が多いためです。

経営学

最後になりますが、経営学についてです。経営学は「戦略論」と「管理論」から出題されます。「戦略論」は結構面白い分野です。ボストンコンサルテインググループが開発した「経営のための4カテゴリー」とか、日経新聞で「その会社が必要となる分野に積極的に投資して、花形セグメントから資金をねん出する」とかいう面白い問題が出題されます。ここは面白いから、時間をかけすぎになりますが、なるたけのめり込むことのないようにしましょう。

管理論も面白い分野です。はじめて「(経営)心理学」という分野に対応することになります。フェイヨールとか、古典的な会社組織について学ぶほか、「大企業病打破のために、何をすればよいか?」という問題が出題されます。たとえば会社組織の「文鎮化」というききなれない言葉を目にします。ここで、この「ジレンマ」を克服した特定の日本企業の成功者が紹介されます。そのため、身近であり日本企業に興味が持てる面白い分野です。これも面白いから、のめり込まないようにすることがポイントです。サブノート対応でしょう。

コツは興味を持つこと

どの分野も興味を持つことです。これが一番の合格への近道です。そして、会計士になったら、どうしようと「夢」はもっておきましょう。参考にしてください。

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