2回の試験で分かった宅建合格のコツ

2回の試験で分かった宅建合格のコツ

私は宅地建物取引主任者試験(現在は宅地建物取引士に名称が変更になりました。)に2回目の挑戦で合格することができました。
この記事では、自分がどのように勉強したか、1回目の失敗から2回目の合格までの勉強方法や経緯などをまとめていきたいと思っています。

Photo by Redd Angelo on Unsplash

思い立ったのは大学4年

まず、私が宅地建物取引主任者試験(宅建)を取得しようと思ったのは大学4年生の時です。ハウスメーカーに就職が決まっていたため、不動産の知識は必須だと思っていたことと、内定者へのお知らせの中で、できたら宅建試験へ挑戦してみましょうという記述があったので、過去問題集を買ってみようと思ったのがはじまりでした。
しかし、その年はほぼ勉強が追い付かなかった(1か月も勉強していなかった)ので、受験をあきらめ、次の年から受験しようと決めていました。
ちなみに、私が就職したハウスメーカーでは、就職した際に宅建を取得しているか、在職中に宅建試験に合格すると10万円が手当としてもらえました。それもモチベーションアップにつながりました。

まず私は、宅建試験がどういうものなのかと思い、1冊過去問題集を買いました。しかし、出てくる単語はわからないものばかりですし、そもそも民法や宅建業法なんて意味もわからなかったです。(大学も法律などまったく関係のない学部でした。)一度問題を解いてみましたが、もちろん意味もわからないし、回答の解説を読んでも理解できるはずがない・・・これはまずいと思い、何かテキストを買わなければと思い、本屋さんで片っ端から参考書を見ました。

そこで分かったのが、民法と権利関係と宅建業法と税金その他という出題分野に大きく分かれていること、その分野によって勉強方法を変えたほうがいいこと、分野によって得点の取りやすさ取りにくさがあること、50点満点中だいたい35~36点をとれば合格点に達することでした。

そして、何となく宅建業法と税金その他の分野は暗記が重要で、権利関係と民法はもちろん暗記も大事だけれど考え方などが重要ではないか、と思いました。
そこで、宅建業法はひたすら過去問に頼ってまる暗記するくらいの勢いで覚えていき、民法と権利関係は理解するためにきちんとわかりやすく説明してくれる参考書を買おうと思いました。そして私が買った参考書が「マンガ宅建塾」でした。この本は、マンガや絵でわかりやすく説明してくれるので、初心者の私でも理解できました。この本をまず1冊繰り返し読み、その後「過去問宅建塾」を買い、ひたすら過去問を解きました。

まず1年目はこの方法で約半年間、だいたい毎日1時間半ぐらいずつ勉強していきました。
ちょうど社会人1年目は電車通勤をしていたので、その時間を勉強時間にあてました。通勤の際にはテキストを読むことにあて、家に帰ったら過去問を解く、という勉強方法をとっていました。そして直前の10月になり、マイカー通勤になったので通勤の時間は勉強できなくなりました。

しかし家に帰る時間が少し早くなったので、その時間などを使い、毎日3時間ずつくらい勉強しました。
10月は直前の予想問題を解きました。50問を2時間で解くのが宅建試験なので、本番と同じように解く練習をしました。そして答え合わせをし、間違えたところを見直す、ということをしていました。

しかし、1年目は自己採点の結果32点しかとれておらず、やはり不合格でした。その年の合格ラインは36点くらいだったので、あと4点足りませんでした。たかが4点ですが、その差はとてつもなく大きいのです。自分なりに頑張ったのに合格できなかったので、とても落ち込み、次の年受ける気力がわくまで、半年以上かかりました。
でも、会社の同期も挑戦するということだったので、もう一度頑張ろうと思い、再度の受験を決意しました。

2度目の挑戦

2年目の勉強をするにあたり、まずは1年目の勉強の反省や、どこから点が取れてどこが取れなかったかを細かく分析してみました。すると、私は民法の中でも借地借家法の理解が足りなかったこと、純粋な民法は難しい問題がけっこう出るので、なかなか点を伸ばすのは難しいので1年目の勉強でも十分かもしれないこと、宅建業法は20点の配点で少なくとも16点は取らないときついのに、13点しか取れなかったこと、税法その他は運任せにしていたけれど、ちゃんと対策をすれば6点はとれること、あと法律の問題は改正した所が出やすいことなどがわかりました。

その反省を踏まえ、改正点はちゃんと調べてもれがないように完ぺきに覚え、借地借家法と宅建業法はあわよくば満点を取るくらいのつもりでやるようにしました。税法その他は、統計問題もよく出るので、不動産に関する統計をいくつか目を通しておきました。

そして9月に入ったら直前の予想問題をもう一度買い、1年目に使ったものも活用し、本番と同じように解くようにしていきました。すると、目標だった35点を取れるようになりました。あとは同じように間違えた所は再度テキストから見直すようにしました。
そうやって10月の本番を迎え、試験を終わり、自己採点をすると、38点を取ることができました。その年のボーダーラインは35点とのことだったので、合格できたなと思い、とてもうれしかったです。そして12月に合格証書をいただきました。

宅建の難しかったところ

宅建試験の難しかったところは、民法や宅建業法などでは専門用語が多く出てくるところです。最初は意味すら理解できなかったです。しかしそれは「マンガ宅建塾」のおかげでだいぶ理解が進むようになりました。

試験のコツ

試験に受かるためのコツですが、これはやはり配点方法をきちんと考えることです。宅建試験は50問出題され、1問1点の50点満点の試験ですが、満点を取らなくても7割、35点くらい得点できれば受かる試験です。

民法はだいたい毎年1~2問くらいは意味の分からない問題が出ると言っていいと思います。その問題は、他の受験生も同じなので、はっきりいって捨ててもいい、当たればラッキーくらいに思っていればいいのです。そう思えば、難しい問題に面食らうこともなくなります。(実際に私は1年目に囲繞地という問題が出たのですが、初めてみる言葉だったので、その後すごく焦ってしまいました。)

そのかわり、宅建業法は毎年同じような問題が出るので、そこは完ぺきに覚え、あわよくば満点を狙えばいいわけです。そういったメリハリが大事だと思います。
あとは、得意な所から解き始めたほうがいいと思います。最初は民法から始まるのですが、民法は理解に時間がかかるので、あとから落ちついてやったほうがいい気がします。私はいつも権利関係から最初に解いて、最後に民法を解くやり方をしていました。

1年目に落ちた際に、一番後悔したことは、法律の改正点をしっかり把握していなかったことでした。そこを把握していれば、もしかしたら合格ラインに届いていたかもしれなかったのです。(確か3問くらい改正点が出ました。)宅建試験は、毎年4月現在の法律をもとに出題されるので、昨年改正された、という問題が多く出ます。そこは本当に要注意ポイントです。

私が住んでいるのは静岡で、いわゆる受験予備校があまりない所なので、最初から受験予備校は使わず、独学で勉強しました。本当は受験予備校に通い、効率的に勉強したほうが、勉強時間自体は少なくて済むかもしれません。また、いわゆる改正点や今年はここが出るだろうという予想もしてくれて、それが当たることも多いと聞きます。知り合いはそれで合格したようです。ですので、社会人で効率よく勉強したい人には受験予備校のほうがいいかもしれません。でもわたしのようにやり方次第では独学での勉強も可能だと思います。

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